2018年2度目のアメリカ個人旅行
年6回のアメリカへの個人旅行を実践して2018年で4年目。 早くも2月にして2018年2度目のアメリカ個人旅行*です。2月の後半10日程度の時間をかけてアリゾナ州ツーソンを起点にアリゾナ州、ニューメキシコ州、テキサス州の国立公園を巡ります。 またニューメキシコ州のTruth Or Consequencesという街にある民間宇宙港スペースポートアメリカ (Spaceport America) にも立ち寄ります。 この一連の旅行記事はこちら(2018 2月 アメリカ(AZ, NM, TXの国立公園巡り))に順次追加してゆきます。
* 今回は一人でなく連れがいますが、ブログ記事には連れが出てこないようにしています。
今回の記事では、ニューメキシコ州にある世界初の商業用宇宙港スペースポート・アメリカ(Spaceport America)の見学ツアーに参加した時の様子を紹介します。
スペースポート・アメリカ Spaceport America
スペースポート・アメリカとは、アメリカ・ニューメキシコ州にある世界初の商業用宇宙港のことです。 宇宙飛行士でなく、一般の民間人(富裕層ですね)をここから弾道飛行で宇宙に連れて行ってくれる夢のような施設なのです。 空にとどまらずに宇宙にまで行くことができるから、名前は空港(Airport)でなくて宇宙港(Spaceport)です。
2018年2月にエイドリアンがこのスペースポート・アメリカを訪問した時に案内してくれたガイドさんによれば、日本の民間人が既に38人登録済で、早ければ2018年中に順次民間人の宇宙旅行が始まるということでした。
下の写真は、スペースポート・アメリカの滑走路です。
YouTubeにある紹介ビデオを見ればだいたいのイメージがつかめると思います。
でもなぜ、こんなニューメキシコ州という田舎に民間宇宙港が作られたのでしょうか? それは。。。
- 晴天率が高い・・・乾燥したニューメキシコの大地では年間300日以上が晴天です。打ち上げを予定通り行える確率が高いということですね
- 標高1400メートル・・・打ち上げ時の燃料が少なく経済的に行えます
- 近くにホワイト・サンズ空軍基地・ミサイル実験場・・・民間機の進入が制限されている空間を共有しているので打ち上げの障害が少ないです
- 広大な土地を確保しやすい・・・敷地面積は18,000エーカー(72.8平方キロメートル)。 甲子園球場のグラウンドの5,600倍、成田空港の7倍の広さです! この広大な宇宙港の敷地内には現在も利用されている牧場が2つあるのです。
- 近隣住民の理解を得やすい・・・ニューメキシコ州では軍関連施設が多く住民の理解を得やすかったのです。 近隣自治体の消費税をアップして得られたお金がスペースポート・アメリカの建設資金の一部に充てられました。 共存共栄ですね。
スペースポートアメリカのオフィシャルサイトはこちらです。
見学ツアー
個人で直接スペースポートアメリカの敷地に入って見学するということはできません。 見学したければ、スペースポートアメリカの見学ツアーに参加する必要があります。 見学ツアーの予約はこちらから行えます。 (空きがあれば予約なしの飛び込みでも受け付けてもらえますが、これからの民間人の宇宙飛行実現の日が近づくにつれて人気が高まることが予想されます。 必ず事前予約しましょう。)
アクセスは
晴れて見学ツアーの予約ができ、その当日を迎えたら、時間の余裕をもって集合場所へ向かいましょう。 集合場所となるビジターセンターは、Truth Or Consequencesという街にあります。
民間の旅客機が離着陸するような最寄りの大都市はテキサス州のエルパソです。 近いといっても約200キロメートルほど離れています。
エイドリアンは、2月後半の土曜日の午後1時のツアーに参加しました。 前日はホワイトサンズ国定公園の見学のためにアラモゴードに滞在していました。 そしてこの当日の朝、アラモゴード(Alamogordo)からTruth Or Consequencesにあるビジターセンターまでドライブしました。 約220キロメートルの距離です。
ホワイトサンズミサイル発射実験場でミサイル発射訓練が行われるときには、NM-70は数時間通行止めになります。 アラモゴードから向かう場合には予め道路の通行止め情報を確認しておきましょう。
ビジターセンター
こちらがスペースポート・アメリカのビジターセンターです。
ビジターセンターの中には、宇宙に関する多くの展示物を見ることができます。
スペースポートアメリカのビジターセンターについてはこちらのサイトで詳しく解説してくれています。
スペースポート・アメリカへ向けて出発
定刻の午後1時少し前に、マイクロバスがビジターセンターに横付けされました。 このバスに乗り込んでスペースポート・アメリカへ向かいます。
この日は10名程度の参加者でした。
スペースポートアメリカの航空写真を貼っておきます。 ビジターセンターからこのスペースポートアメリカまでは約40分のドライブです。 直ぐ近くにあるのかと思っていたのですが、とっても遠いです。
到着です!
ガイドさんの説明や車内のビデオでスペースポート・アメリカについての理解がふくらみます。 周りには何もない大平原の道を延々と走りました。
そしていよいよ到着です。 セキュリティゲートがあります。
途中、数か所に張り巡らされているフェンス脇を通過していきます。
スペースポート・オペレーション・センター Spaceport Operations Center (SOC)
まず最初に案内されたのは、スペースポート・オペレーション・センター(宇宙港管制センター)です。 こちらがその外観です。
内部(玄関に入ったところだけ)も見学させていただきました。 ごく普通のアメリカのオフィスの入り口で、特別に管制センターというイメージはありませんでした。 まだ宇宙船の運航は行われておらず、活発に稼働しているわけではありません。 この日はこの管制センター内で業務をしている人はいませんでした。
緊急時対応車両
オペレーションセンターの建物内には緊急時に使用する消防車や救急車が用意されています。 先ほど説明を受けたオペレーションセンターの右横に進むとこのような感じです。
逆光で内部が暗くてよく見えませんが、中の方へ進んでいくと立派な消防車3台と救急車1台がありました。 飾り物だけになって、使う時が来なければと願うばかりです。
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滑走路
次に滑走路へと案内してもらいました。 先ほどの航空写真で言うと、一番上(北)の方へバスが向かいました。
下の写真の奥の方は滑走路の端っこです。
そして反対側。 延々と滑走路です。 この滑走路は、全長3,600メートル、幅60メートル、また舗装はセメント層、アスファルト層などで固められて1メートルの深さになります。
滑走路面に近いところで写真を撮ってみました。 細かい溝が彫られていますね。
滑走路の動画を撮ってきたので貼っておきます。
ターミナルビル・宇宙船(スペースシップ)格納庫
そしてメインターミナルビル・スペースシップ格納庫です。 周囲の環境に溶け込むような色使いです。
宇宙に飛び立つ民間人は、この通路を歩いて宇宙への入口へと進みます。
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今回はの見学ツアーでは、正面の入り口は使われず、左側の見学者用通用門から内部に入りました。
ターミナルビル正面で撮った動画を貼っておきます。
見学者用フロア
こちらは見学者用にデザインされた部屋です。
宇宙へ飛び立つときには約3Gの重力が加わります。 このGを体験できる設備です。 見学者も希望すれば体験できます。 クリックすると拡大します。
この見学者用フロアには、スペースポートアメリカに関するいろいろな展示物があります。
スペースポート・アメリカの航空写真です。
そして、これが格納庫に収められているスペースシップ(宇宙船)です。 すりガラス越しに見学できるだけでした。
このスペースシップは、ホワイトナイトという母船(今回の見学ツアーでは見れず。。。)につながれて、高度15キロメートルまで運ばれ、そこでこのスペースシップが空中で宇宙に向けて発射されることになります。
この宇宙旅行のフライト時間は全部で約2時間、宇宙空間での無重力を経験できるのは約4分間になります。
格納庫
最後に格納庫の外側を見学です。
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記念の碑、GENESIS
スペースポートアメリカの記念の碑、GENESISです。 写真写りが良いです。 最後の帰り際に写真撮影の時間が用意されていました。
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宇宙へ飛び立ってみたいと思ったあなたは。。。
2018年2月の時点で38名の日本人が登録済み! この民間人の宇宙旅行、クラブツーリズムが日本の代理店になっているようです。 興味のある方はどうぞ。 でも「宇宙フライトの費用とアメリカで実施直前に行われる3日間の準備訓練の費用」だけで25万ドル(3,000万円近く)します。 アメリカへの渡航費や現地宿泊費用は含まれていません。 エイドリアンは見学ツアー参加だけです。
まとめ
アメリカ・ニューメキシコ州にある世界初の商業用宇宙港スペースポート・アメリカの訪問記です(2018年2月)。
- 宇宙飛行士でなく、一般の民間人を宇宙に連れて行ってくれる夢のような施設です。
- 日本の民間人が既に38人登録済で、早ければ2018年中に順次民間人の宇宙旅行が始まります。
- テキサス州エルパソから北北西へ約200キロ進んだところにあるTruth Or Consequencesという街にスペースポートアメリカのビジターセンターがあります。 スペースポートアメリカの見学ツアーはこのビジターセンターがスタート地点です。
- スペースポートアメリカの現地へは車でさらに40分走ったところにあります。
- 見学ツアーでは、宇宙港管制センター、緊急時対応車両、滑走路、ターミナルビル、宇宙船格納庫、滑走路への誘導路などを見学できます。
- この見学ツアーでは、移動時間も含めて約4時間拘束されます。 途中の離脱はできません。
エイドリアンは施設の見学だけでした。 あなたは日本人で39人目の登録者になりますか?
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